三連休最後の日、今日の東京は快晴の青空が広がり、空気は冷たく澄んでとても透明感があります。
ちょっとした展望台に上れば富士山もくっきり!
そんな三連休の二日目の昨日、ネットショップ「パジャマ屋」を運営する@kumaizumiさんちに、Twitterで知り合った人たちが集いました。
遠くは大阪から久々に参加した人や、飛び入り参加の人、近所の人、また親交を深める素晴らしいひとときとなりました。
詳しくは、@yucalynnさんのブログ「わたしらしくあなたらしく」でどうぞ。
さて、今日のタイトルは「成長:親子関係と感情の種」
子育てや人間の成長に関する書籍をとアンテナを立てていた時に、ちょうど知人が読んでいたのが『毒になる親 – 一生苦しむ子供』(原題『Toxic Parents』)という書籍でした。
タイトルが凄く強烈なのと、ぱらぱらっと目を通してみて、「これは!」と思ったので、早速入手して読んでみました。
読み始めてみると、子育てどころか、私たちの人生やメンタルにも関わるとても大切なことがたくさん書いてあったので、少しずつ引用しながら紹介したいと思います。
この世に完全な親などというものは存在しない。どんな親にも欠陥はあり、だれでも時にはそれをさらけ出すことあるものだ。この私自身、自分の子供に対してひどいことをしてしまったことはある。どんな親でも一日二十四時間子供に気を配っていることなど不可能だし、時には大声を張り上げてしまうこともあるだろう。それに、時には子供をコントロールし過ぎることもあるだろうし、たまになら、怒ってお尻を叩くこともあるかも知れない。
そういう失敗をしたら親として失格なのかといえば、もちろんそんなことはない。親といえども人間だし、自分自身のことでもたくさんの問題を抱えているのが普通なのだ。親子の間に基本的な愛情と信頼感が十分にあれば、たまには親が怒りを爆発させることがあっても子供は大丈夫なものである。
ところが世の中には、子供に対するネガティブな行動パターンが執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親がたくさんいる。子供に害悪を及ぼす親とは、そういう親のことをいう。
著者:スーザン・フォワード
略歴:医療機関のコンサルタント、グループ・セラピスト、インストラクターをつとめながら、ラジオ番組のホストとしても活躍。講演活動にも精力的である。著書に「ブラックメール-他人に心をあやつられない方法」(NHK出版協会)、「男の嘘」(TBSフリタニカ)などがある。
悩む数千人の人々を20年以上にわたってカウンセリングしてきたという実績がある。
私自身、単身赴任生活をしているので、子どもと接する時間は月に一度、帰った時くらいです。
中学生から幼稚園児まで、時には厳しく、時には優しく、そして時には励ましながら、育てているつもりですが、やはりたまに有無も言わせず怒鳴ってしまったり、げんこつで頭をコツンとする時があります。
幼ければ幼いほど、子どもはなぜ怒られたかがわからないような顔で、私を見たり泣き出したりします。
後になって、「もっとこういう言い方がなかったかな」とか、「もう少し優しくしてやればよかったな」とよく反省するものです、特に東京に戻ってきてから。。
で、東京から電話で機嫌をとったりすることもしばしば。。
「親は子どもの機嫌をとる必要はない」とか言う人もたまにいますが、私はそうではないと思っています。
やはり行き過ぎたところがあれば、子どもであろうが謝り、理解してもらう必要があると思います。
なぜなら、子どもは私の所有物ではないし、この世に生まれた一個体であり、一人の人間だからです。
これからアイデンティティを確立していかなければならない原石なのです。
親として、子どもに対するある程度のしつけは必要だし、模範を示すことはとても大事です。
でも、親も人間なので、過ちを犯すこともあります。
それを素直に子どもに表現することは子育てにとっても、親としての私たちにとってもとても大切なことだと思うのです。
次に引用する文章は、子育てとも関わり合いがありますが、子どもの時代を経て大人となった私たちにも関わり合いがある深い内容です。
<中略>
親を怖がっている子供は自信が育たず、依存心が強くなり、「親は自分を保護し必要なものを与えてくれているのだ」と自分を信じ込ませる必要性が増す。残酷な言葉で心を傷つけられたり、体罰を加えられて痛い目にあわされた時、幼い子供は「きっと自分がいけなかったのだろう」と思う意外に自分を納得させる道がない。
このように、親がどれほど“有害”でも、幼い子供はこの世にひとりしかいない父や母を自分にとってもっとも大切な存在であると考えるものだ。たとえ「自分をぶった父親は間違っているのではないだろうか」とある程度は感じても、やはり「ぶたれるようなことを自分がしたのだろう」と思ってしまう。幼い子供の心の奥には「親は正しい」という意識が無条件に宿っているので、いくら「自分は悪くない」と感じても、それだけで自分を完全に納得させることはできないのである。
幼い子供の抱く「親は正しい」「親は強い」「自分は無力だ」という概念はとても強いので、身の周りの世話をしてもらう必要のない年齢になってもなかなか消えることがない。そのため大人になっても、自分が小さく無力で傷つきやすかった子供の頃に“神”のように強大だった親が、実は自分に害を与えていたのだという苦痛に満ちた真実にはなかなかはっきりと直面することができない。
昔、よくドラマで「お父さんは、おまえをこんな子に育てた覚えはない!」というセリフを聞いたことがあります。
親(あるいはそれに代わる存在)に依存してしか生き延びていくしか術がない子どもにとってみれば、引用文中にもあるように、親は神のように強大な存在。
その親に指導され、見習い、育ってきた子どもの今ある状況は、親の子育てが主な要因となっているというのは推して知るべしです。
親と自分の関係(過去)、自分と子の関係(未来)を今一度深く見つめ直してみる、いい機会だなと思った次第です。
前回の投稿「成長:自分ナビ」で、
「成長」とは「私自身を生かすこと」であり、
「拡大、進化すること」
「今を生き、私を生きること」
と書きましたが、
今を生き、私を生きていくために、
未来の子どもたちや自分自身のために、
過去を知り、受け容れていく必要があるということも痛感しました。
今回の内容は、
「s・a・n・a・g・i」のフロー
【自覚】s:self-awareness
【受容】a:acceptance
【習慣】n:new habits
【実行】a:action
【成長】g:growth
【自立】i:independence
の中で、【自覚】と【受容】、そして【成長】にとっても重要な関わりがあります。
最後にもう1箇所だけ引用します。
感情も言動もすべてひっくるめて、今ある「私」という存在のルーツは間違いなく両親の子育てにあります。
感謝している部分もあれば、反面教師的に次世代には受け継ぐまいと決意している部分もあります。
我が子たちのルーツも親である私たちになるので、子どもたちには、「愛情」や「他人を尊重する心」や「独立心」に成長していくような感情の種を植えてあげたいなと思います。
この書籍『毒になる親 – 一生苦しむ子供』(原題『Toxic Parents』)は、子を持つ親のみならず、親から生まれた人、つまりすべての大人に読んでほしい一冊です。
正に「s・a・n・a・g・i」の精神、「守破離の思想」の世界を心理学的に具体的に説明してくれています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
子育て真っ最中の我が家においては、今回のブログはとても身近かに感じるものでした。子は親の背を見て育つとよくいいますが、本当に子供達は親の言動をよく見ています。私は子育ては、途方もない時間とお金のかかる趣味だと思って、楽しく自然体で、何事にも逃げないで真正面から向かっていく気持でいます。本当に子供が小さい頃は何かと押しつけて育ててきましたが、小学生になってからは、できる限り互いの気持を言葉で表せるように心がけています。 子供達が自分の考えをしっかり持って、自分の信じる道を歩んでいけるよう有言、無言で見守ってやりたいと思います。
先生、いつもコメント感謝です。
我が家もまだまだ子育て真っ最中で、親としての戸惑いはありますが、おっしゃる通り、できる限りお互いの気持ちを言葉で表せるように努力しています。
どうしても「親は子よりエライ」と思ってしまいがちなのですが、子から学ぶことも多々あるし、小学生の高学年くらいからは一人の人として対等な目線で話すようにしております。
子育てまだまだこれからも続きますが、今回の『毒になる親』はとっても参考になりました。
いつか、家族で交流できるといいですね。